last modified on [2003-05-10 00.57 (JST: GMT+0900) @706]

BlueBox
BlueBox セクション

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はじめに

BlueBox は、32 ビット版の Windows で使用する互換シェルの一つです。開発者が公開されている概要(overview)という文書によれば、Windows 2000/XP 以降を対象としています。

BlueBox の開発者である Brandon Sneed さんは、BlueBox を Windows 95, 98, 98 Second Edition, Me で使えるようには開発していません。したがって、このサイトで公開する文書では、Windows 9x/Me 系の環境で BlueBox が使えるかどうかを問うことはありませんし、あるいはそれらの環境を想定した説明はしないことにします。後方互換性がないという事実は或る意味では残念なことですが、シェルとしての堅牢さを目ざすのであれば自然なことかもしれませんし、Windows 用のプログラムを開発している人々は、これまで不安定で制限の多い 9x/Me 系でプログラムを動かさなければならないという要件に頭を悩ませてきたのも事実です。特に BlueBox のような軽い互換シェルが 9x/Me 系で使えないのは残念なことなのですが、9x/Me 系をお使いの方は他の互換シェルを検討してみて下さい。

このシェルは、UNIX/Linux/*BSD 用に開発された BlackBox というウィンドウ・マネージャの Windows 版と言ってもよいでしょう。ちなみに、Windows 用のエクスプローラ互換シェルとして BlackBox for Windows というソフトウェアもありますが、desktopian.org のシェル変遷表にもあるとおり、BlackBox for Windows と BlueBox はそれぞれ別の開発者たちが独自に公開しているソフトウェアです(とは言っても、双方ともオープンソースなので互いにソースコードを参考にしているかもしれません)。

開発者は、2003 年 5 月の時点では nivenh (Brandon Sneed), jbrisch or Kitsune (Jason Brisch), patm (Patrick Merrick), shippo といった人たちが携わってきたようです。もともと nivenh (Brandon Sneed) さんが LTK: Lokai Tool Kit と呼ばれる、シェルの基本構造(azathoth さんによると、LTK は Windows API に似たようなものだと解説しています)をテストするために作ったものらしいです。nivenh さんを中心とした小規模の人数で開発されており、他の互換シェルのように開発チームの紹介といったことは特になく、改版履歴(changes.txt)やプラグインのチュートリアルなどで確認したことがら以外の情報はありません。

BlackBox for Windows もそうですが、BlueBox は UNIX/Linux/*BSD で使われている BlackBox の look and feel を Windows で実現するために作られたシェルです。それゆえ、UNIX/Linux/*BSD の BlackBox で使われている、見栄えなどをカスタマイズするための「スタイル(style)」と呼ばれる仕組みを踏襲しようとして設計されました。スタイルは、Windows 用の互換シェルである LiteStep や Windows XP で言う「デスクトップ・テーマ(theme)」のようなもので、壁紙やウィンドウの配色設定ファイルなどの一式を指しています。themes.org - BlackBox などで配布されているスタイルは、ファイルをまとめる tar とそれらを圧縮する gzip で .tar.gz という拡張子のファイルとして配布されているケースが多く(というか殆どそうして配布されている)、解凍(展開)すると壁紙やウィンドウの配色を指定する設定ファイルが幾つかまとめられています。BlueBox では、スタイルとして配布されている一式のうち、/styles というフォルダの中にある配色の設定ファイル(拡張子はありません)をそのまま流用できるように作られています。しかし UNIX/Linux/*BSD 用の BlackBox では、他にも .rc ファイルと呼ばれる設定ファイルでポップアップ・メニューなどの設定を行います。これについては、例えばアプリケーションのパスが UNIX 系の OS と Windows 系の OS では全く違ったり、またシステム関連のメニュー項目(OS を終了させるとか OS 固有の機能を使うとかいったこと)に大きな違いがあるので、BlueBox と一緒に .rc ファイルを使う場合は幾つかの設定を変更しなければなりません。

では、BlueBox で提供されるデスクトップを見てみましょう。

the desktop with BlueBox

BlueBox が提供するインターフェイス要素には、ポップアップ・メニュー, タスクバー, そしてスリットがあります。ポップアップ・メニューはデスクトップを右クリックして表示されるメニューであり、スタートメニューのようにアプリケーションや Windows の終了といった項目をそれぞれ実行できます。タスクバーはエクスプローラのデスクトップと同じく、起動したアプリケーションをタスクとして表示したり、日付や時刻を表示します。そして最後のスリットと呼ばれる要素は、ちょうどエクスプローラのタスクバーに新規のアドレスバーやショートカットを埋め込めるのとよく似ていて、BlueBox の機能を拡張する「プラグイン」と呼ばれるプログラムを埋め込めるようになっています。どういった機能のプラグインを埋め込むかはユーザーが自由に選べますが、それぞれのプラグインを使うときに設定ファイルを記述しなければなりません。

さて、このセクションでは BlueBox の導入とカスタマイズの手順をご紹介します。日本では、これまでも ayamame さんや liki さんが BlackBox for Windows の紹介をされており、また2ちゃんねるなどでも BlackBox for Windows について書き込むスレッドがあります。もし BlueBox について分からないことがあれば、このようなリソースを利用して問題を解決できるかもしれません。また、英語では lokai.org シェル・フォーラムのような掲示板がありますから、ここのスレッドを翻訳サービスでざっと眺めてみたり訳してみてもよいでしょう。


[Note: 2003-05-07 01.51 (JST: GMT+0900) @743]

上のように、BlackBox については日本語の掲示板が存在するなど条件はよいので、細々とやっているプロジェクトを応援してみようという動機で BlueBox を使いはじめました。思ったよりも使い勝手はいいので、たまに常用している LiteStep と取り替えて使っています。僕は LiteStep でもポップアップ・メニューを多用するので、BlackBox/BlueBox のようなポップアップ・メニューをサポートしている互換シェルの使い心地は好きですね。デスクトップに表示される要素も限りなく無駄を切り捨てていて、ちょうど LiteStep のテーマで言われる「ミニマリズム(minimalism)」のよい見本なのかもしれません。LiteStep のテーマを作るときにも参考にすべきことが多く、有用な互換シェルだと思います。

LiteStep の近頃のビルドは Dyna ファイラーや FFFTP の起動がなぜか遅く、BlueBox で起動すると見違えるように素早く起動するので驚きました。僕の環境では LiteStep もそれほど重いテーマを使っていないのですが、コアの部分の処理やメニューの設定がそもそも重たくなってきているのかもしれません。BlueBox の環境ではメモリ消費が 6MB 前後ですが、殆どポップアップ・メニューとショートカットくらいしかなくても LiteStep の環境では 20MB 近くのメモリを消費します(この原因はメニューを展開してメモリへロードするからなのですが)。こういうわけで、久しぶりに別の互換シェルを使ってみて、使い勝手の良さを感じてこのシェルをご紹介しようと思いました。

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